山本毅（高岡の弁護士）の新着情報

発生から半世紀以上

水俣病が奇病として報告されてから半世紀以上経過しましたが、７月８日ようやく救済法が成立しました。患者の多くが高齢化してゆく中、遅きに失したとは思いますが、成立を歓迎したいと思います。

チッソの救済？まず患者救済です。

この法律には、会社分割を認めることで、加害企業であるチッソを救済する側面があることは事実です。しかしながら、この法律を作らず、チッソが民事再生などの清算を行う場合に比べると患者への補償額は大きくなるはずです。一時金は与党が１５０万円、民主党が３００万円を主張しているそうですが、国が被害拡大を防止しなかったこと、発生から半世紀以上も放置していたことからすれば、３００万円の支給をすべきだと考えます。

会社法の活用

この法律では、チッソを分社化し、儲かっている事業会社の株式を売却し、その売却益を被害者の補償に充てる仕組みだとのことです。会社法を患者救済と会社救済に活用しています。